2021年10月29日
本日開催された「日本健康会議2021」において、「健康づくりに取り組む5つの実行宣言2025」が採択された。
近年の「口腔の健康が全身の健康に密接に関わること」に関する国民的理解を踏まえ、この新たな「実行宣言2025」には歯科や口腔に関する明確な記載がなされ、また日本歯科医師会からの追加提案も盛り込まれるなど、歯科や口腔の健康に関する視点が充実したことを日本歯科医師会は評価する。(歯科の記載内容は別紙参照)
特に、
●地域づくり・まちづくりでは、自治体に向けて「歯や口腔の健康は全身の健康に寄与することから、8020運動やオーラルフレイル対策に取り組むこと」
●加入者や企業の予防・健康づくりでは、保険者に向けて「歯や口腔の健康は全身の健康に寄与することから、かかりつけ歯科医へ定期的に歯科受診できる環境を整えること」
など、日本歯科医師会が昨秋取りまとめた「2040年を見据えた歯科ビジョン」に示す方向性が共有されており、本宣言の実現に向けて、日本歯科医師会は積極的な提案や好事例の収集を行いながら協力していきたい。
日本健康会議は、経済界・医療関係団体・自治体のリーダーが手を携え、健康寿命の延伸とともに医療費の適正化を図ることを目的として、自治体や企業、保険者における先進的な予防・健康づくりの取り組みを全国に広げるために2015年7月10日に発足した。
同会議は民間主導の活動体であることが特徴的であり、厚生労働省・経済産業省とも連携を取り、具体的な推進方策を検討し、ボトルネックの解消や好事例の拡大を行ってきた。この中で評価されるべきは、具体的な数値目標(KPI)を取り入れた「健康なまち・職場づくり宣言2020」等、宣言ごとの目標値を設定し、それを毎年見える化し公表してきたことなどである。
一方で、歯や口腔の健康が全身の健康に密接に関わることが明らかになっているにもかかわらず、これまでの宣言や取組指標には、歯科・口腔の視点が必ずしも十分でなく、日本歯科医師会からは日本健康会議にそのことを提言してきた。
・日本健康会議ホームぺージ https://kenkokaigi.jp/