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プレスリリース・活動報告

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健康で豊かな人生を歩むための口腔健康管理
「歯と口の健康シンポジウム2021」を開催

講演する枝広あや子氏(写真左)、対談する川口陽子氏(左)とデーブ・スペクター氏(写真右)

 日本歯科医師会は10月13日、「健康で豊かな人生を歩むための口腔健康管理」をテーマに、「歯と口の健康シンポジウム2021」(協賛:パナソニック株式会社)をオンラインで開催し、基調講演やトークセッション、ブラッシング講座を3部構成で実施しました。

 主催者挨拶で堀憲郎会長は、口腔の健康が全身の健康、例えば誤嚥性肺炎、糖尿病、認知症、早産、循環器病などの全身疾患と関係することが分かってきており、歯科界では「お口の健康づくりによって健康寿命の延伸に貢献する」ことを究極の目標に掲げているとして、本シンポジウムが、改めて口腔健康管理、オーラルケアの重要性を理解いただくための有意義な場となることを期待すると述べました。

▼【第1部 基調講演】
 「健康で豊かな人生を歩むためにあなたにオーラルケアが必要な理由」
        枝広あや子氏(東京都健康長寿医療センター研究所/歯科医師)

 枝広氏は、江戸時代中期の「養生訓」を示して、お口の健康の大切さが当時から認識されていたことに触れながら、最近では8020運動の成果として残存歯が増える一方で、歯周病に罹患する人が増加傾向にあることを説明しました。その上で、歯周病と糖尿病をはじめ認知症、呼吸器感染症、骨粗しょう症、低体重児出産など全身の健康との関係性を解説しました。また、咀嚼機能の低下により、低栄養、筋肉量の低下を招き、結果としてフレイルにつながることから、健康で豊かな人生を歩むためにも日頃から口腔の健康に気をつけるよう呼びかけました。

▼【第2部 トークセッション】
 「健康な歯を保つための口腔健康管理」
        川口陽子氏(日本歯科医学会連合副理事長/東京医科歯科大学名誉教授)
        デーブ・スペクター氏(放送プロデューサー)

 川口氏は、自分で行うセルフケア、歯科医院で歯科医師や歯科衛生士が行うプロフェッショナルケアを併せて適切に行うことで、生涯にわたり歯や口の健康を保つことが「口腔健康管理」の概念であると説明しました。
 デーブ氏は海外では、予防の意識が高く、自身も子どもの頃から定期的に歯科医院に通院し、フロスなど使ってセルフケアすることが習慣で、今でも続けていると述べました。
 川口氏は、セルフケアは、自分の歯や口に対する健康意識の高まりで、丁寧に行う人が増えている一方、定期的なプロフェッショナルケアを受けるという観点では、「痛みや腫れなどの症状が出てから治療を受ける方」が多いと指摘しました。
 また、歯周病は歯みがきや喫煙などの生活習慣によって、その発生や進行が影響される生活習慣病でもあるとして、歯周病で歯を失う人が多い最大の原因は「自分が歯周病だと気づいていないこと」にあると強調し、定期的に歯科医院でチェックしてもらうことの重要性を説きました。

 さらに、ウィズコロナ時代の新しい歯のみがき方として、唾液飛沫を抑える「口を閉じた歯みがき」の方法の映像を流しながら、その有効性を示しました。
 説明を聞いたデーブ氏は、健康のためにも今後も一層の日々のセルフケアと定期的な歯科健診を継続し、感染防止対策としての口を閉じた歯みがき法は、すぐにでも取り入れたいと話しました。


▼【第3部 歯科衛生士によるブラッシング講座】  岩切美奈氏(歯科衛生士)

 岩切氏は、コロナ禍における歯みがきや電動ハブラシを使った歯みがきのポイントとして、口を閉じてみがくこと、歯みがきを終えた後の濯ぎ方などを伝えました。


※シンポジウムの模様は、以下よりご覧いただくことができます。

 ・日本歯科医師会HP「シンポジウム」
  https://www.jda.or.jp/info/2021_02.html

 ・日本歯科医師会YouTube公式チャンネル
  https://youtu.be/LSILz-MBJpc