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プレスリリース・活動報告

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日本歯科医師会作成「口腔診査情報標準コード仕様」が厚生労働省標準規格に採用

 厚生労働省医政局歯科保健課事業の一つとして実施している、大規模災害時等における身元確認作業に資する「歯科情報の利活用及び標準化普及事業」において、日本歯科医師会が中心となって作成した「口腔診査情報標準コード仕様」※1が、厚生労働省が保健医療分野の適切な情報化を進めることを目的に制定している「厚生労働省標準規格」※2として令和3年3月26日に採用されました。(厚生労働省からの通知は別紙

 本仕様については、日本歯科医師会ホームページ内の「歯科情報の利活用及び標準化普及事業」
https://www.jda.or.jp/dentist/program/business.html )から入手が可能です。会員歯科診療所へのさらなる普及に向けたご理解・ご協力をお願いいたします。

※1 口腔診査情報標準コード仕様
 東日本大震災を契機に、歯科所見による身元確認の重要性が再認識されました。しかし、身元確認に必要な歯科情報を電子的に取り扱うための取り決めがなく、口腔内の状態を用いた統一した様式による検索ができない状況でした。そこで、口腔内の状態を表す口腔診査情報の項目とそのコード仕様、情報交換の仕組みを定義し、歯科診療に伴う最新の口腔状態の記録あるいは歯科健診の記録を「口腔状態スナップショット(最新の口腔状態)」として電子的に保存し、身元確認に活用する生前歯科情報とするための規約が先ず検討されました。
 その後、2013年度~2016年度 厚生労働省委託事業「歯科診療情報の標準化に関する実証事業」、2017年度・2018年度厚生労働省委託事業「歯科情報の利活用及び標準化普及事業」等における検討を経た成果として、「口腔診査情報標準コード仕様」が策定されるに至りました。
 また、口腔診査情報は医療連携や歯科健診でも使われることから、本仕様では、かかりつけ連携手帳、乳幼児歯科健診、学校歯科健診、成人歯科健診等で使われる口腔診査の項目も広く収載しており、身元確認以外の様々な場面でも、口腔診査情報の情報を電子的に交換ができるようになっています。
 かかりつけの歯科医療機関への受診は元より、学校歯科健診や歯周疾患検診等、多くの国民が参加する様々な場面の歯科情報を本仕様に準拠して電子化し、「口腔状態スナップショット」として標準化した形式でデータ出力すれば、身元確認に必要な歯科情報が含まれることとなり、生前歯科情報として電子的に蓄積することが可能となります。大規模災害時等のご遺体の歯科情報も本仕様に準拠して電子化し、検索・比較することで迅速かつ正確な身元確認ができます。

※2 厚生労働省標準規格(HELICS協議会ホームページより抜粋)
 この施策は厚生労働省の保健医療情報標準化会議で、標準規格のあり方について議論していく過程において、地域医療連携(地域医療情報連携)の円滑な推進や、膨大な人的・経済的負担を低減するのみならず、保健医療分野の適切な情報化に資することを目的に、医療機関等に対して、厚生労働省標準規格の採用を促していくとの方針が確認されたことに基づき制定されています。
 この施策に基づき、厚生労働省は発出する通知により制定された標準規格について、都道府県知事、関係団体に適宜公表を行っているところです。