2022年11月11日
右から柳川忠廣副会長、加藤勝信厚労大臣、堀憲郎会長、遠藤秀樹副会長
日本歯科医師会(以下、日歯)の堀憲郎会長、柳川忠廣副会長、遠藤秀樹副会長は11月10日、加藤勝信・厚生労働大臣を訪問し、日歯としてオンライン資格確認(以下、オン資)の推進に協力する方針に変わりがないことや、歯科ではカードリーダーの申込数が93%に達していることなどを伝えた上で、来春からのオン資原則義務化について、現在生じている諸問題に対して特段の措置、配慮を求める要望書を提出しました。
堀会長は、オン資の義務化について、60歳以上の日歯会員25,500人に行ったアンケート調査に12,000人近い回答があったことと、電子媒体請求医療機関数のうち約20%が「対応が困難」と回答したことを報告。調査結果からは、数年後に廃業を考えている場合や、レセプト件数が少ない場合、インターネット環境が整わない場合など、紙レセプトで請求している医療機関以外でも対応が困難な場合があることが明らかになったと説明しました。
また、補助金などにより取得したカードリーダー等に関して、耐用年数以内に医療機関が廃業した場合などの返納金の取り扱いや、システム改修、回線の敷設に要する期間の問題等も顕在化していると指摘し、以下の具体的な要望事項について対応を求めました。
<具体的要望事項> 一定の条件を満たす医療機関への配慮として以下の措置を求める。 (1)オンライン資格確認導入の義務付け除外等 (2)補助対象等財産の法定耐用年数内処分の返納金の取扱の特例化等 (3)オンライン資格確認導入に係る経過措置期間の設定 |
加藤厚生労働大臣からは、要望した3項目について、簡易型のカードリーダーによるシステム開発での対応、既出の関係通知を分かりやすく見直して、対応可能とすること、今年12月末に課題を洗い出して経過措置等を検討するなどの説明があり、現場に不安や混乱が生じないよう検討、対応していく姿勢が示されました。