2021年03月05日
日本歯科医師会はこのほど、「新型コロナウイルスなど感染症対策における歯科の重要性」に関する情報として、神奈川歯科大学副学長の槻木恵一氏が執筆・監修した「ニューノーマル時代の歯磨きの新しい意味とは?」をホームページに掲載しました。
歯磨剤に含まれる比較的有名な成分には、ラウリル硫酸ナトリウムなどがあります。槻木副学長らの共同研究で、歯磨剤や洗口剤に広く使われている複数の成分が、新型コロナウイルスの生体への結合や侵入をブロックする可能性が明らかになりました。さらに、IgAの活性には影響を与えないことから、生体の持つ免疫機構を阻害しないことも分かってきています。
口腔に侵入してきた新型コロナウイルスは、歯磨剤を用いた歯磨きで感染を予防できる可能性があります。また、既に口腔に感染している新型コロナウイルスは、歯磨剤を用いた歯磨きでウイルス量を減少させることも期待されます。
ニューノーマル時代の歯磨剤を用いた歯磨きは、むし歯や歯周病の予防と同時に、科学の力によりウイルス感染対策という新しい役割が見いだされたといえるのではないでしょうか。歯磨きは、誰でも気軽にできる健康のための第1歩です。ぜひ、歯磨きを積極的にしていきましょう。
槻木副学長らの共同研究の内容は、3月19日~22日にオンラインで開催される「日本化学会 第101春季年会」において発表予定です。
■「新型コロナウイルスなど感染症対策における歯科の重要性」
・ニューノーマル時代の歯磨きの新しい意味とは?
https://www.jda.or.jp/corona/New-normal.html