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プレスリリース・活動報告

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第55回ISO/TC106年次会議が大阪で開催

ISO/TC106総会に臨む日本代表団
(前列左から小田ISO/TC106日本議長、日歯の宇佐美常務理事、佐藤理事、征矢理事)

 歯科医療機器の国際標準化のためにISO/TC106(国際標準化機構/歯科専門委員会)が設置されています。今年は10年ぶりに日本で年次会議が開催されることになり、日本組織委員会(委員長:遠藤秀樹・日本歯科医師会副会長)の下に、第55回ISO/TC106年次会議が9月15日(日)から20日(金)までの6日間、大阪市内の大阪国際会議場(グランキューブ大阪)で開催され、世界20カ国1地域から351名が参加しました。

 日本からは、日本歯科医師会常務理事の宇佐美伸治副団長・組織委員会委員をはじめ、同理事の佐藤理之、征矢亘両組織委員会委員、根來紀行副団長(日本歯科材料器械研究協議会会長)、小田豊ISO/TC106日本議長(東京歯科大学名誉教授)のほか、日本歯科医師会器材関係委員会委員や大学、歯科業界関係者など総勢137名が参加し、日常の診療で使用される歯科材料・器械の品質および安全性を確保するため、歯科材料・器械のISO規格の改訂作業や新規作成に向けて各国代表と審議を行いました。

 会議では、8つの分科委員会(SC:サブコミッティー)の下、49の作業部会(WG)で規格開発のための詳細な議論が行われました。審議の中では、SC2とSC9でCAD/CAM用材料および3Dプリンター用材料の規格化、SC3では改訂された歯科用語の規格が最終段階となり、SC4ではポリマーインスツルメントの規格化、SC6では歯科用照明器から放射される青色光の網膜障害、SC7では歯ブラシの毛先丸め加工基準の規格開発、SC8ではセラミック製インプラントの疲労試験の規格開発など、歯科医療機器・オーラルケア用品の新たな規格化や安全・安心に向けた審議が行われました。また、最終日の総会では、欧州の医療機器指令(MDD)から医療機器規則(MDR)への移行期間が来年5月に終了することから、TC106の規格開発との関係等が議論されました。

シュマルツISO/TC106議長(左)と対面する堀日歯会長

 会期中の公式行事としては、日本歯科医師会と日本歯科材料器械研究協議会の共催により、15日に歓迎レセプション、18日(水)には公式晩餐会を開催。同晩餐会では、堀憲郎・日本歯科医師会会長、藤井睦子・大阪府健康医療部長、藤原康弘・医薬品医療機器総合機構理事長、深田拓司・大阪府歯科医師会専務理事、シュマルツISO/TC106議長より挨拶が行われました。

 また、会議資料を配信するための回線の増設など、会議の機材・備品が完備され、期間中の会議運営が極めてスムーズに行われたことについて、最終日の総会で、シュマルツ議長より組織委員会ならびに実行委員会に謝辞が述べられました。

公式晩餐会で挨拶に立つ堀日歯会長

 日本での開催は神奈川の大磯(1983年)、京都(1995年)、大阪(2009年)に続いて4回目。これまで国内での開催が契機となってTC106の規格開発に関与する人材が増えており、今回も初参加46名と多くの関心を集めました。後継者を育成する上でも日本開催は有益であったと確信しています。

 

 

 

シュマルツISO/TC106議長(左)とケイティ同事務局長(中央)を訪問する宇佐美日歯常務理事

 次回の第56回年次会議は、来年8月23日(日)~28日(金)の6日間にわたって、サンディエゴ(アメリカ)で開催される予定です。今後も日本の歯科界の発展に寄与していくために、歯科関係者が日本歯科医師会、そして産官学と一丸となって臨みます。

 

 

 

 

 

ISO/TC106総会出席者集合写真