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口臭

ストレスがあると口臭が出てくるような気がします

ストレスと口臭

ストレスと口臭 大学生71名
  試験前 試験日 試験後
口臭物質(ppb) 73.6 113.1 64.0
唾液分泌 (ml/分) 0.52 0.32 0.57
図13 ストレスと口臭
(Queirozほか Eur J Oral Sci 2002年、一部改変)

ストレスと口臭の関係を100%証明するのは難しいのですが、おもしろい実験を図13に紹介します。大学生にとって試験は、特に大きなストレスです。そこで試験前、試験中、試験後の唾液分泌量と口臭原因物質濃度を測定しました。すると試験日は、唾液分泌量が減少し口臭原因物質が増えていました。

どうやら、ストレスにより唾液分泌が減少して口臭が強くなるようです。ストレスがある時は、チューインガムなどで唾液を増やせば口臭予防になるかもしれません。

【キーワード】

アリル化合物

ニンニクやネギなどの口臭の原因。

揮発性硫黄化合物

口臭の主な原因物質。硫化水素、メチルメルカプタンそしてジメチルサルファイドが代表的。前 2 者は悪臭が強く、後者は焼き海苔の臭いに近い。

仮性口臭症

口臭治療のガイドラインにおける国際口臭分類の一つ。 口臭が無いのに「口臭がある」と訴えるが、「口臭が無い」との科学的診断を理解し納得できる。

菌交代現象

殺菌剤・抗菌剤などの作用により、体の常在細菌叢のバランスがくずれ、病原性のある病原体が増殖して病気の原因となったり、日和見感染の原因となる。

口臭恐怖症

口臭治療のガイドラインにおける国際口臭分類の一つ。仮性口臭症あるいは 真性口臭症として治療した後も、 「口臭が存在し続ける」とかたくなに信じ口臭治療を望む病態。

口臭症の治療必要性

口臭治療ガイドラインとして口臭症の国際分類に従い治療必要性( Treatment Needs:TN )を、国際口臭学会の研究グループが決めた。 TN-1 から TN-5 の 5 段階がある。 本文参照。

口臭症の分類

口臭治療ガイドラインとして国際口臭学会の研究グループが決めた口臭症の国際分類では、実際に口臭を有する真性口臭症と、口臭の無い仮性口臭症・口臭恐怖症に分け、 真性口臭症は、さらに生理的口臭と病的口臭に分類。
→真性口臭症、生理的口臭、病的口臭、 仮性口臭症、口臭恐怖症を参照。

真性口臭症

口臭治療のガイドラインにおける国際口臭分類の一つ。実際に口臭のある口臭症を呼ぶ。 生理的口臭と病的口臭に分類する。

生理的口臭

口臭治療のガイドラインにおける国際口臭分類の一つ。真性口臭症に属し、 治療すべき原因疾患がなく、 口腔内の腐敗作用、主に舌苔より産生される口臭。

セレニウム化合物

アリル化合物と共にニンニク口臭の原因の一つ。

ストレスと口臭

ストレスがあると唾液分泌が減って口臭は強くなる傾向が見られる。

舌清掃具

口臭症の最も基本的な治療である舌清掃を行うための器具。大きく分けて舌ブラシと舌ベラがある。

舌苔

舌表面に付着するペースト状の沈着物。脱落上皮細胞、白血球、細菌そして食物の残渣から成る。口臭の最大原因。固形物を咀嚼嚥下で減少。

洗口剤

齲蝕・歯周病そして口臭予防のための補助的な口腔清掃製品。目的に応じ、殺菌剤の他、フッ化物や口臭予防剤、エッセンシャルオイルなどが配合されている。我が国では使用頻度は少ない。

唾液分泌と口臭

唾液分泌が減ると口臭が強くなる傾向があります。しかし逆に、唾液分泌の健常な人で、さらに唾液を増やしても口臭は減りません。

デンタルフロス

歯と歯の間を清掃するために使う専用の糸。齲蝕・歯周病そして口臭予防に必須の用具。

ニンニク口臭

アリル化合物やセレニウム化合物が原因。予防法はない。

病的口臭

口臭治療のガイドラインにおける国際口臭分類の一つ。真性口臭症に属し、 口腔由来と全身由来に分類。口腔由来は歯周病原因がほとんど。

硫化水素

揮発性硫黄化合物で主な口臭の原因物質。毒性は青酸ガスに次ぐ。歯周病の原因。

日本歯科大学生命歯学部衛生学 教授 八重垣健

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