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<1>舌痛症

口の中の粘膜に病的な変化がないにもかかわらず、口の中に痛みを感じることがあります。この中には、真菌などによる感染が痛みの原因として考えられる場合、舌痛症(Burning mouth syndrome)と呼ばれるものである場合などが含まれています。

口腔カンジダ症は先に示したような症状が見られるのが一般的ですが、そうでない場合でも口腔内の不快症状(ヒリヒリ感、あれた感じ)の原因となっている可能性があると考えています。

舌痛症は、更年期に相当する年齢の女性に好発する、器質的変化を伴わない口腔内の痛みを主症状とした病態を示す疾病です。疾病の名称からは舌の痛みを主としているように思われがちですが、実際には舌のみならず口蓋部や口唇の灼熱痛を訴えます。痛みを感じるのは何もしてない時が多く、食事等の際は問題がないというのが特徴的で、「非定形顔面痛」とか「口腔セネストパチー」という捉え方をするようになってきています。

これに関しては、他の痛みの訴えと鑑別する必要性から専門的な診察を要します。鑑別診断の後は、ストレスや不安など精神的要因が関わっている場合は抗不安薬や自律神経調整薬などを内服することもあり、その場合は心療内科に治療を委ねることも少なくありません。

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