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歯と口に関する故事・熟語

馬歯徒増(ばしとぞう)

 皆様は古稀など祝宴で、“この歳までいたずらに馬齢を重ねて参りましたが…”などと、お祝いをされる方の、謙遜の意を込めたスピーチをお聞きになったことがあるのではないでしょうか。「馬歯徒像」とはその元になった中国の言葉です。

同義語として「馬歯加長(ばしかちょう)」「馬歯日増(ばしにちぞう)」「犬馬之歯(齢)(けんばのよわい)」などがあります。この「犬馬之歯」は曹植(そうしょく)が著した『黄初六年令(こうしょろくねんれい)』を原典とし、犬や馬のようにむだに年をとるという意味です。

 曹植は『三国志』で有名な魏の曹操(そうそう)の五男であり、李白・杜甫以前における中国を代表する文学者で、「詩聖」の評価を受けた人物でもあります。“馬齢を重ねる”は、また無駄な時間を過ごすことのほかに、男が“するべき”ことをしていないという自嘲の意味もあるようです。ところで、馬の年齢は歯の摩滅状況で判別するそうです。まさに“齢”ですね。

 さて、平成24年に「高齢社会対策大綱」が閣議決定されました。その中で、人生90年時代を前提として、高齢者=65歳以上を見直すことが提言されました。我々歯科医師もまた、いたずらに馬齢を重ねることなく、超高齢社会における皆様のお口の健康を守っていかなければなりません。“人生90年時代”の歯科医師が“するべき”仕事は、在宅診療や摂食えん下指導など枚挙に暇がありません。

日本歯科医師会 広報委員会

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