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歯科医院で経験する勘違い

バッシ・コウクウ

 歯科医院で少し変な会話を聞いたことがありませんか? 例えば、「今日はしましょう」とか。
 「先週手術をしたから今日は糸を取るはず。だったら糸を抜くのだからバッシ(抜糸)でしょう。ここの歯医者さんはなんて常識がないんだろう」と思うかもしれません。
 しかし私達は分かっていてそう言うのです。もうピンと来たかと思いますが、歯を抜くことも「バッシ」(抜歯)と言いますので、より重要な処置である抜歯をそのまま発音し、後処置となる抜糸は「重箱読み」で区別しているのです。これで患者さんもスタッフも「また抜歯ですか」と要らぬ混乱に陥ることを避けることができます。
 また、歯科医師が口の中の空洞「口腔」を「」と言っているのが気になりませんか?新聞や生物学の教科書には、「腔」は「コウ」として載っていますので「口腔」は「コウコウ」となります。「」は間違った言い方でしょうか?
 いいえ、医師も歯科医師も知らずに「腔」を「クウ」と発音するのではありません。1943年(昭和18年)日本解剖学会の用語委員会が統一解剖学用語の翻訳を行った際に、「クウ」と決定しました。
 やはり同音の別字「孔」などとの区別のためと推測されますが、実際の医療現場では「つくり」の「空」が抱かせるイメージの方が的確なのかもしれません。


日本歯科医師会 広報委員会

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