お口を清潔に保つことが、歯周病やむし歯の予防はもちろん、風邪やインフルエンザの感染予防にもつながります。実際ある調査では、口内環境を清浄に保つことにより、インフルエンザの発症率が10分の1に抑えられたと報告されています。※1
お口の中では、唾液に含まれるIgAという抗体が悪い細菌やウイルスと戦っています。しかし口内が不潔だと、IgAによる防衛が困難に……。そうなると、お口や全身の免疫力が低下し、細菌やウイルスに感染しやすくなってしまいます。なかでも悪い細菌の代表格「歯周病菌」は、風邪やインフルエンザなどのウイルスの感染力を高めてしまうことがわかっています。
歯垢(プラーク)の中に棲みつく歯周病菌は、抗生物質などの薬や体の免疫機能ですべてを撃退することができず、適切なオーラルケアで歯垢ごと取り除くことが必須!毎日のセルフケアと定期的な歯科受診でお口の中を清潔に保ち続けましょう。
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※1:日本歯科医学学会誌[阿部修,奥田克爾ほか:日本歯科医学学会誌:25,27-33,2006.]
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<参照>日本歯科医師会「インフルエンザ予防と歯周病菌」
日本歯科医師会「口腔ケアで免疫力アップ」
歯周病予防のポイントを、
クイズで確認!
歯周病が進むと、
歯ぐきは…?
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やせる
「食べ物が歯に挟まりやすい」と感じることはありませんか?
それって、歯ぐきがやせて下がってきているのかも…。
歯ぐきがやせる=「歯肉退縮」が起こる原因は、力が入りすぎたブラッシングや歯ぎしり、加齢などさまざま。歯周病の進行も大きな要因のひとつです。
“やせる”“弾力がなくなる”“出血する”などのおとろえてきた
歯ぐきでは、歯周病菌への抵抗力が低下してしまいます。歯周病にならないように、セルフケアでは歯ぐきケアに適したハミガキ剤&ハブラシを使い、定期的な歯科受診で歯ぐきをチェックしてもらって、抵抗力の高い健康な歯ぐきを維持しましょう。
歯周疾患検診が
受けられるのは?
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20歳から
歯周病は、目立った自覚症状がないまま進行してしまうことから、「サイレント・ディジーズ(沈黙の病気)」とも言われています。それだけに、定期的な歯科受診で早期発見・早期対処するのがとても大切!
近年、若年層でも歯周病になる人が増える傾向にあることから、自治体の歯周疾患検診の対象年齢に、「20歳」「30歳」が追加されました※2。自治体によっては、条件を満たせば無料で検診を受けられる場合も!ぜひ活用しましょう。
- ※2:2024年度以降
者の割合の年次推移、年齢階級別
- 出典:厚生労働省「令和4年 歯科疾患実態調査結果の概要」
「歯石」って…?
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歯垢(プラーク)が
変質したもの
「歯垢(プラーク)」は、歯周病やむし歯、口臭などお口のトラブルの原因になる生きた細菌の塊です。うがいでは除去できないものの、適切な歯みがきで取り除くことが可能です。
そして、この歯垢が変質したものが「歯石」。歯垢に唾液中のカルシウムやリンが沈着して石灰化した歯石は、残念ながら、普段の歯みがきでは取り除くことができません!!
歯石の除去には、歯科医院などでのプロフェッショナルケアが必須。年2回以上は受診して、お口の隅々まできれいにしてもらいましょう♪