新潟大学などの研究チームが3~12歳を対象に行った疫学調査で、口唇を閉じる力が弱く開きがちになってしまう、いわゆる“お口ぽかん” (口唇閉鎖不全症)の有病率が30.7%にのぼることが明らかに!“お口ぽかん”は、かみ合わせや歯並びに影響することが知られているうえ、口呼吸になりがちのため口内が乾きやすく、むし歯や歯周病のリスクも高まってしまいます。無意識のうちに口が開いたままに…というのは、実は子どもに限らず、大人にもありがち。マスク着用時やスマホに夢中になっているときなど、思いあたるふしはありませんか?口呼吸だと、細菌やウイルスに感染しやすくなるともいわれています。歯とお口、さらには全身の健康のために、口をしっかり閉じた鼻呼吸を心がけましょう。
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※1出典;新潟⼤学、大垣女子大学、鹿児島大学 共同研究
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Prevalence of an incompetent lip seal during growth periods throughout Japan: a large-scale, survey-based, cross-sectional study.Environ Health Prev Med 26, 11 (2021).
doi:10.1186/s12199-021-00933-5
オーラルケアに必要な知識を
アップデート!


ハミガキ剤にも含まれる
「フッ素(フッ化物)」
の働きは?
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歯の質を
強化する


フッ素は、「歯の質を強化する」ことに加えて、「エナメル質の修復を促す※2」「菌の働きを弱める※3」という3つの作用によって、むし歯の予防に効果を発揮する成分です。毎日のオーラルケアでも、フッ素配合ハミガキ剤を取り入れましょう。また、歯科医院などで受けられるフッ素塗布は、子どもだけでなく大人にも有効です。興味がある人は、かかりつけの歯科医院などで相談してみては?
なお、フッ素配合ハミガキ剤を子どもが使用する場合、年齢によって使用量の目安が異なります。ハミガキ剤のパッケージなどに書かれている適量を確認して使いましょう。
- ※2:酸により歯から溶け出したカルシウムやリンを補うこと(=再石灰化)を促進
- ※3:むし歯原因菌の働きを弱め、原因菌が作る酸の量を抑制




口内の細菌が
増えやすいのは?
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就寝中


就寝中は、唾液の分泌量が減ってお口の中の自浄作用が低下するため、細菌が急増!その数はナント、「寝る前の約30倍※4」とも!これが、朝起きたときのお口の中のねばつきや口臭の原因でもあるのです。お肌と同様、歯とお口のケアも“夜寝る前”がとっても大切。ブラッシングはもちろんのこと、歯間ブラシやデンタルフロスなども用いて、より丁寧なオーラルケアの習慣化を心がけましょう。殺菌作用があるデンタルリンスの活用もオススメです。
- ※4 細菌数:ミュータンス連鎖球菌 約30倍まで増える:前日夕食後と起床時に洗口吐出で採取した唾液中のムシ歯菌数の比較平均値(n=12)(ライオン調べ)




歯垢(プラーク)を
落とすには?
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歯みがきを
する


細菌の塊で、むし歯や歯周病の原因となる「歯垢(プラーク)」は、ネバネバした物質で覆われていて歯に強く付着しているため、うがいだけでは落とし切れません。歯垢除去には、適切なブラッシングが必須。さらに、歯間ブラシやデンタルフロスなどを併用して、歯と歯の間や、歯と歯ぐきの境目まで丁寧にケアするのが理想的です。
また、みがき残した歯垢が固着化した「歯石」は、セルフケアでは除去できないので、歯科医院などでプロフェッショナルケアを受けましょう。お口の隅々まできれいにしてもらえるうえに、自分のブラッシングのクセや、歯とお口の状態に合った歯みがきの仕方もアドバイスしてもらえますよ!

