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目 次

概要 / 診断と治療 / まとめ

8.口腔内装置治療によって効果が出る仕組み

口腔内装置治療は、下顎や舌を睡眠中に前方位に維持させることにより上気道(鼻からのどにかけての部分)をひろげ ,空気の通りを良くさせる治療法です。このことを確かめてみましょう。
まず 「いびき音」 を自分で出してみて下さい。続けて出せるようでしたら、 「いびき音」を出しながら下あごを前に出して 下さい。下顎が上手に出せない方は、いびき音を出しながら志村けんさんの アイーンの形 をとって下さい。思い切り顎が前に出ていますね。この状態ではもう「いびき音」は出ていませんね。これは気道が開いているからです。

「寝ている間じゅう顎を前に出して鼻から息をする」
これが口腔内装置治療なのです。

9.口腔内装置治療は本当に効果があるのでしょうか?

口腔内装置装着前後の比較(AHIの変化)

愛知医科大学病院歯科口腔外科での社会保険導入後1年間の結果を示しました。
PSGで確定診断がついた患者さんで、装置の装着が出来、睡眠医療センターで携帯型装置による効果判定を行った47名の結果です。装置装着前の無呼吸低呼吸指数( AHI )は 平均 24.0/H で、装着後 平均 4.2/H でした。図の赤い線より下が正常値であることを考えれば、非常に効果があります。自覚症状の変化 は、いびき、寝起きの爽快感、熟睡感、夜中に起きる回数において有意に改善を示しました。
口腔内装置治療は、正しい手順で行えば効果を発揮する治療法です。しかし治療できる患者さんには一定の条件が存在します。

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