PC表示に切り替えるスマートフォン表示に切り替える

「フレイル」って何?

高齢になって心身の活力(筋力、認知機能、社会とのつながりなど)が低下した状態をいいます。
筋力などの身体機能の低下より先に、社会参加など他者との交流が減ったり、口の機能が衰えたりすること(オーラルフレイル)から始まります。しかし、早めに発見して適切な対応を行うことにより改善できる状態です。

「オーラルフレイル」って何?

オーラルフレイルとは、噛んだり、飲み込んだり、話したりするための口腔機能が衰えることを指し、早期の重要な老化のサインとされています。噛む力や舌の動きの悪化が食生活に支障を及ぼしたり、滑舌が悪くなることで人や社会との関わりの減少を招いたりすることから、全体的なフレイル進行の前兆となり、深い関係性が指摘されています。

お口の健康が全身の健康につながります!
口腔体操を行い、
フレイル対策をしましょう!

1お口・舌の動きをスムーズにする体操

効果
唇やほほ、お口周りや舌の筋力をアップすることで、お口の機能が高まり、唾液がよく出るようになり、舌がなめらかに動いて食べ物を飲み込みやすくなります。お顔の表情もイキイキしてきます。

(唇を中心とした)口の体操

①口をすぼめる。 ②「イ~」と横に開く。

(唇と)ほほの体操

ほほを膨らませた後、すぼめるという動きを数回する。
(水はなくてもOK)

舌の体操(舌圧訓練)

舌を左のほほの内側に強く押しつける。
自分の指で、口の中の舌の先を、ほほの上から押さえる。
それに抵抗するように、舌をほほの内側に、ゆっくり10回押しつける。
右のほほでも同じこと繰り返す。

パタカラ体操

」…唇をはじくように
」…舌先を上の前歯の裏につけるように
」…舌の奥を上顎の奥につけるように
」…舌をまるめるように

各発音 8回を2セット行う。

唾液腺マッサージ

①耳下腺マッサージ
指数本を耳の前(上の奥歯あたり)に当て、10回ほど円を描くようにマッサージしていく。
②顎下腺マッサージ
顎のラインの内側のくぼみ部分3~4か所を順に押していく。目安は各ポイントを5回ほど。
③舌下腺マッサージ
顎の中心あたりの柔らかい部分に両手の親指を揃えて当て、10回ほど上方向にゆっくり押し当てる。

関連動画

日歯8020テレビ「口腔体操でオーラルフレイル予防」

2飲み込むパワー(嚥下機能)をつける体操

効果
飲み込みに関連する筋力をアップすることで、食事中の「むせ」などの症状改善につながります。

開口訓練

ゆっくり大きく口を開け10秒間保持する。
しっかり口を閉じて10秒間休憩する。

関連動画

日歯8020テレビ「口腔体操でオーラルフレイル予防」

ベロ出しごっくん体操

ベロを少し出したまま、口を閉じてつばを飲み込む。

おでこ体操

指先を上に向け、手のひらでおでこを押し合うようにする。
おへそをのぞきこみながら、5つ数える。

ごっくん体操

チェック!飲み込んで確認喉ぼとけに手を当て、ゴクンと飲み込む。
喉ぼとけが上がることを確認する。
①喉ぼとけを上げる
のどに手を当てたまま、顎を少し引く。ゴクッと飲んで、喉ぼとけを上げる。
②上げたまま5秒保つ
喉ぼとけを上げたまま、5秒保つ。
③息をしっかり吐き出す
息を一気に吐き出す。

3噛むパワー(咀嚼機能)をつける体操

効果
「食べこぼし」や、食べ物が鼻に流れ込むのを防ぎます。また、唾液が良く出るようになると、美味しく安全に食べられます。

咀嚼訓練

ガムを噛むことにより噛むために必要な筋肉を鍛えることができます。


1日2回(朝と夜)、2分間はリズムを決めて、3分間は自由に、計5分間ガムを噛む。


唇を閉じて、しっかりと噛む。
ガムは1か所で噛まず、左右両側で均等に噛む。
姿勢を正して噛む。

食事のポイント
  • ひと口で30回以上噛む
  • 口いっぱいに物を詰め込まない
  • ひと口ごとに箸を置く
  • 食材はやや大きめに切る、やや硬めにゆでる
  • 歯ごたえのある食材を使う
  • ながら食べをしない

4滑舌(口唇・舌の巧緻性)をよくする体操

効果
口の動きをよくすることで、明瞭な発音につながり、表情が豊かになります。

早口言葉

レベル1 なまむぎ なまごめ なまたまご
(生麦 生米 生卵)
レベル2 隣の客はよく柿食う客だ
レベル3 あおまきがみ あかまきがみ きまきがみ
(青巻紙 赤巻紙 黄巻紙)
レベル4 隣の竹垣に竹立てかけたのは
竹立てかけたかったので 竹立てかけた

5舌のパワーをつける体操

効果
「誤嚥」や「むせ」などの症状改善につながります。

舌トレーニング

  • 舌で下顎の先を触るつもりで伸ばす。
  • 舌で鼻のあたまを触るつもりで伸ばす。
  • 舌を左右に伸ばす。
  • お口の周りをぐるりと舌を動かす。
  • スプーンなどを使って、舌に当てて押し、その力に抵抗するように舌を上げます(右から・左から・前から と同様に行います)。

関連動画

日歯8020テレビ「口腔体操でオーラルフレイル予防」

関連動画:日歯8020テレビ「口腔体操でオーラルフレイル予防」 https://www.jda.or.jp/tv/97.html 関連動画:日歯8020テレビ「早く気づいて対策を!オーラルフレイル」 https://www.jda.or.jp/tv/101.html 印刷用PDF(1.06MB)