守ろう歯の健康!「年に2回以上は、歯科医院でプロフェッショナルケアを受けましょう。」 日本歯科医師協会

制作:日本歯科医師会

  • 日本歯科医師会 副会長
  • 歯科医師
  • 佐藤 保
キーパーソン・メッセージ 日本歯科医師会 副会長 歯科医師 佐藤 保 キーパーソン・メッセージ 日本歯科医師会 副会長 歯科医師 佐藤 保 キーパーソン・メッセージ 日本歯科医師会 副会長 歯科医師 佐藤 保
口腔健康管理の実践が、あなたと家族の歯の健康を守ります。

成人の98%がむし歯経験者
35歳以上で増加傾向に

日本人の永久歯のむし歯は、5歳~35歳未満では概ね減少傾向です。一方、35歳以上になると罹患りかん率は高まり、むし歯の経験者は98%を超えています。特に、むし歯の増加傾向が顕著なのは65歳以上の高齢者です。歯やお口の健康に対する意識の高まりを受けて、年齢を重ねても歯を保持できる人が多くなった半面、手指の動きやお口の感覚など体の機能の低下に伴って口腔衛生状態が悪化し、むし歯リスクが高まってしまうと考えられます。

う歯を持つ者の割合の年次推移(永久歯:5歳以上)

35歳以上になるとむし歯の罹患率が高まることを示した表
注)平成5年(1993年)以前、平成11年(1999年)以降では、それぞれ未処置歯の診断基準が異なる
出典:『平成28年歯科疾患実態調査』厚生労働省 ※う歯=むし歯

子どもの「初期むし歯」と
大人特有の「歯の根むし歯」

子どものむし歯は激減しているものの、乳歯に限ればむし歯の子どもが一定数います。乳歯は永久歯に比べてエナメル質が薄いため、むし歯リスクが高いです。歯が生え始める乳児期は、上顎の前歯が要注意。また、幼児期~学童期は永久歯が生え始め、その形成過程で甘い食べ物や飲み物を過剰に摂ることなどで、前歯の表面が白濁して見える「初期むし歯」が発生しやすい時期です。

一方、大人がむし歯になりやすいのは「歯と歯の間」「歯の根元」「詰め物・被せ物のすき間」の3か所です。特に歯の根元にできる「歯のむし歯」は、進行しやすいため、歯を失う原因になりかねません。予防には歯根の象牙ぞうげ質の露出を防ぐことが重要です。

初期むし歯を元の健康な状態にしたり、歯根に露出した象牙質の保護には、フッ化物の応用が有効です。フッ化物の応用として、フッ化物を直接歯に作用させる方法には、フッ化物歯面塗布、フッ化物洗口、フッ化物配合ハミガキ剤などがあり、歯を修復する働きである「再石灰化」を促すのみでなく、歯質の強化が期待できます。普段からフッ化物配合のハミガキ剤を活用するほか、歯科医院などで定期的にフッ化物塗布などの処置を受けることをおすすめします。

子どもがむし歯になりやすいところ

上の前歯と前歯の間

大人がむし歯になりやすいところ

歯と歯の間、歯の根元、詰め物・被せ物のすき間 歯と歯の間、歯の根元、詰め物・被せ物のすき間

年2回以上は歯科医院などで
プロフェッショナルケアを

むし歯など歯とお口のトラブルを防ぐために、年2回以上は歯科医院などでプロフェッショナルケアを受けましょう。歯や歯ぐきの状態に応じて、その人の口腔環境に合ったブラッシング指導を受け、それを日々のセルフケアで継続することが、みなさんの歯の健康を守る秘訣です。適切な口腔健康管理は、感染症対策にも役立ちます。

なお、歯科医療機関では、日頃から「標準予防策」と呼ばれるマスク、手袋、ゴーグルの装着などを徹底しているほか、3密を避けるため換気の徹底、待合室の患者数を減らす予約調整といった新型コロナウイルス感染症対策に留意しています。患者さんにも来院時の検温、手指消毒などを引き続きお願いしています。発熱時の受診延期、歯科診療の緊急性、不明な点は歯科医療機関に電話で相談してください。

歯科医院などでプロフェッショナルケアを受け、それを日々のセルフケアで継続する
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