爪かみ
■爪かみの原因
爪かみをしている子どもは,爪を切る必要がないくらい深爪で,指先が荒れて傷ができ,甘皮がささくれています。中には,足の爪までかんでしまう子どももいます。爪かみは,4〜5歳から学童期にかけて多くみられる”神経性習癖”と呼ばれており,増齢により徐々に減少していきます。
子どもの欲求不満,過度の緊張,不安や不満,退屈など心理的なものと言われています。子どもは,精神的な緊張を和らげる手段として爪をかみます。
爪かみをする子どもの性格は,神経質,緊張しやすい,敏感,活発などの特徴を持ち,情緒や社会性の未熟さがみられることが多いようです。
活動的,攻撃的で動作が落ち着かない子どもに爪かみが多くみられます。子どもが緊張する背景としては,親の過干渉,放任,緊張状態が持続する厳格なしつけなど,親子関係に情緒的な安定が保たれていないことが多いようです。
小学校に入ると,爪かみは習慣化して,子ども自身が治そうとしないとなかなかやめられません。
爪かみの影響
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■爪がギザギザになる
■深爪になる
■爪の付け根の甘皮がむける
■ひどくなると足の爪もかむ
■前歯の根が短くなることもある
※爪かみにより,歯ならびやかみ合わせがわるくなることはありません。チック,指しゃぶり,歯ぎしり,夜驚などを合わせ持つこともあります。
爪かみをやめさせるために家庭でできること
軽度の場合は指導の必要がなく,子どもが緊張する心理的な背景を配慮しましょう。
1. 汚れた爪をかむのは不潔なため,清潔のしつけとしてやめさせる
2. 話をすればわかる年齢であれば,深爪の危険を説明する
3. 爪を保護する透明なマニキュアを塗り,爪の大切さを教える
4. 不安,ストレスの要因を見つけて除去していく(生活環境の調整)
5. やめた時のごほうびを子どもと約束して,カレンダーにシールを貼る
6. ひどい場合には,臨床心理士に相談する