注目を浴びているTCHとは、どんなトラブルですか。
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口を閉じている時に、上下の歯が常に触れている状態・習慣を「Tooth Contacting Habit(歯列接触癖、以下TCH)」といいます。本来は上下の歯が2~3ミリ離れているのが理想の状態です。
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何もせず口を閉じている時、上下の歯と歯が接触しているのが正しい状態と思っている方は意外に多いですが、本来、唇は閉じていても上下の歯の間に2~3ミリのすき間ができているのが理想の状態です。顎は顎関節でぶら下がっているだけなので、筋肉に力が入っていなければ、歯と歯が離れているのが自然です。食事や会話などの機能時に歯は接触しますが、通常上下の歯が接触しているのは、1日のうち10~12分程度しかないこともわかっています。
反して、TCHとは長時間、軽く歯と歯を接触させている状態のことをいいます。歯ぎしりや噛みしめのように強い力はかかりませんが、歯を接触させるために、顎周辺の筋肉はずっと収縮した状態が続いています。軽い力のため自覚しないまま2~3時間続けてしまうケースも多くあります。そうすると、顎周辺の毛細血管はギュッと筋肉に押しつぶされた状態が続き、筋痛などの痛みをはじめ、さまざまな不調を引き起こしてしまうのです。