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ドライマウス

歯科が診療の窓口に

ドライマウスに対し、診断の中心的な役割を果たすのは、口腔のスペシャリストである歯科医です。まず、問診・触診のほか、口腔内診査や唾液量検査などを用いて複合する病因を特定していきます。次に糖尿病や更年期障害、薬の副作用など、複数の原因に対してさまざまな治療法を組み合わせ、その要素をひとつずつ取り除いていくことになります。

歯科での実際の治療には、人工唾液や保湿ジェルなどを用いる対症療法、唾液分泌促進剤による薬物療法、筋機能療法などがあります。

しかし、ドライマウスは全身疾患のひとつの症状として口腔に現れることが多く、歯科と医科の連携が非常に重要です。ドライアイ(乾燥性角結膜炎)を併発しているなら眼科医と、更年期障害なら婦人科医と連携して患者さんを診ていきます。高血圧症に用いられる降圧剤はよく口の中が乾きますが、この治療薬を服用している場合は循環器内科と連携し、薬剤の変更や減量で対処していきます。また、シェーグレン症候群であると診断されれば、膠原病を専門とする内科医の協力を得ることになります。

このようにドライマウス治療においては歯科医が窓口になります。口の乾きを覚え、生活の不便さえも感じるようになったらお近くの歯科医に相談していただきたいと思います。

ドライマウス研究会

http://www.drymouth-society.com/
ドライマウス研究会は、ドライマウスの診断と対処の普及を目的に2002年5月に設立されました。

2013年4月現在、全国約4200人の歯科医師が会員登録されており、ドライマウス患者友の会約800人と共に運営されているため、上記ホームページから各都道府県の会員の連絡先を知ることができます。

鶴見大学歯学部 教授 斎藤一郎

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