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小児の対応

小児の嚥下障害の対応について教えてください。

食べる仕組みは生まれついて持っているものではなく、食べ物の感触を口で受け取り、脳からその感触に見合った食べる動きを引き出す指令が下り、口やのどを動かして食べることができます。この経験を繰り返すことで食べる動きが発達、獲得されていきます。小児の摂食・嚥下障害は、ご病気や環境などの影響で、食べる仕組みの発達や獲得が促されない、間違った食べ方を覚えてしまう結果みられることがあります。治療には、食事の姿勢や食事に使う食器、食事の雰囲気に配慮するなどの食環境指導、食事量、食事形態や栄養指導を含めた食内容指導、食べる仕組みの発達や獲得が促されていない場合の口やのどの仕組みを獲得するための機能訓練が行われます(図3)。症状に応じた治療は勿論のこと、そのお子さんやご家族に合った治療を行うことで、楽しく美味しく安全に、食べることを目標としていきます。

昭和大学歯学部 スペシャルニーズ口腔医学・口腔 リハビリテーション医学部門 教授 高橋浩二
昭和大学歯学部 小児成育歯科学講座 兼任講師 綾野理加

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