頬小帯
頬小帯は歯槽部に付着しており、ほとんどが障害をきたす事はないが、無歯顎患者では歯槽骨の吸収により頬小帯の付着部が相対的に歯槽頂に近くなり、その結果、義歯装着の際に義歯の安定を妨げる。また、小帯部に義歯の床縁により潰瘍を形成し、その結果、瘢痕化した場合には頬小帯の切除、あるいは伸展することが必要となる。
舌小帯強直症
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小帯が太い症例。小帯の緊張が強いため、舌を前方に突出させることが困難である。 |
小帯の付着部位が、舌尖に近いため、舌の挙上が不可能であり、舌の形態がハート型を示している。 |
上唇小帯
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5歳、男児。歯槽部の高位に付着する上唇小帯である。現在は、上唇に対する運動制限は認められないため、永久歯の萌出まで経過観察の予定である。 |
頬小帯
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歯槽部の高位に付着する頬小帯である。現在のところ、機能的障害は認められないため、経過観察中である。 |
東京大学医学部附属病院 顎口腔外科・歯科矯正歯科 高戸毅、西條英人