
上唇小帯
通常、上唇小帯は出生直後には歯槽頂の近くに付着している。歯槽の高径の増大に伴い、上方に移動する。上唇小帯の形態異常としては、肥大し口唇への移行部で扇形に広がるものが多いが、歯槽部の高位に付着する肥大上唇小帯に場合には、口唇の運動を抑制して生理的機能障害をきたす。また、口蓋側にある切歯乳頭に移行するような場合には正中離開や歯の位置異常をおこし手術の適応となる。
上顎の中切歯は通常、離開して萌出するが、このような生理的離開は側切歯の萌出が完了する頃にはほとんど閉鎖される。しかし、上顎側切歯の萌出が完了する6〜8歳になっても正中離開がある場合には、上唇小帯の切除の適応となる。
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