お口と全身の健康を学べるWebマガジン

11月公開予定 発行:日本歯科医師会 協力:サンスター

お口と歯の健康最前線 使いこなせてますか?「歯間清掃具」

あなたは毎日の歯みがきの後に、デンタルフロスや歯間(しかん)ブラシなどの「歯間清掃具」を使っていますか?
実は、歯間清掃具を使用しているのは、国民全体の3人に1人(30.6% 厚生労働省「平成28年度歯科疾患実態調査」)にとどまっています。
「ハブラシだけで十分!」と考えがちですが、実はハブラシだけでは歯間部の歯垢(プラーク)は61%しか除去できていないのです。

歯間部の歯垢除去率

歯垢(プラーク)は、食べかすを餌にして細菌が繁殖し、塊になったものです。その中には、歯周病菌やむし歯の原因となる菌も含まれています。ハブラシでしっかり歯垢を取り除くことは歯と口のケアの基本ですが、歯間にたまった歯垢はハブラシだけでは十分に取り除けません。時間とともに歯垢が残ったままの状態が続くと、唾液中のカルシウムなどによって石灰化し歯石となり、取り除くには歯科医院で専門家によるケアが必要になります。

自分に合った歯間清掃具はどれ?

そこで、普段から歯みがきに加えることをおすすめしたいのが「歯間清掃具」です。
さまざまな種類がありますが、歯間部のすき間の大きさにあわせて選びましょう。

●歯間が広い人…
歯間ブラシやソフトピック(ゴム製の歯間ブラシ)がおすすめ。歯間ブラシにもいろいろなサイズがあるので、歯間の大きさがわからない場合は、かかりつけの歯科医院でお口にあった歯間ブラシのサイズを選んでもらいましょう。
●歯間が狭い人…
デンタルフロスやホルダー付きフロスがおすすめ。歯と歯が重なり合っているところにも向いています。

歯間ブラシの上手な使い方

歯間ブラシは歯と歯の間にまっすぐ挿入します。下の歯は斜め上気味に、上の歯は斜め下気味に通すと通しやすくなります。歯間が狭いところや、歯石がたまっていて通しにくいところは無理に通すと歯ぐきを傷つけることもあるので注意しましょう。歯間ブラシを歯間部に通したら、左右に振り分けて、歯の側面の壁を磨くことを意識しましょう。

使用したあとはそのつど毛先を流水で洗い、風通しのよいところで保管します。いつもきれいなものを使用するために、週に1回をめどに交換を。毛先が汚れたり、曲がったりした場合は早めに交換しましょう。

歯間清掃具は、自己流ではなく、正しい使い方でケアすることが大切です。
歯科医院では、歯科医師や歯科衛生士が自分に合った歯間清掃具や、その正しい使い方を指導しますので、専門家のアドバイスを受けて使い始めることをお勧めします。

【監修】
一般財団法人サンスター財団
歯科衛生士 塚原莉奈

「液体ハミガキ」と「洗口液」

液体オーラルケア製品は「液体ハミガキ」「洗口液」の2種類に分けられます。種類名はボトルに記載されているので、確かめて選びましょう。

●液体ハミガキ…
文字通り、液体タイプのハミガキです。ハブラシを使う前に使用します。適量をお口に含みぶくぶくうがいでよく行きわたらせたあと、そのままブラッシングします。水ですすぐ必要はありません。
●洗口液
適量お口に含みぶくぶくうがいで行きわたらせたあと、吐き出します。水ですすぐ必要はありません。歯みがきのあとの仕上げにも。
液体ハミガキ・洗口液とも、歯周病や口臭予防への効果をもつ有効成分*が含まれているものがあり、ハブラシが届きにくい場所にも行きわたらせることができます。

*「塩化セチルピリジニウム(CPC)」「塩化ベンゼトニウム(BC) 」など

ぶくぶくうがいは
口腔機能のトレーニングにも

何気なく行っている「ぶくぶくうがい」ですが、ぶくぶくうがいは水が口から漏れないように、鼻に水が回らないように、お口の機能をフルに活用をしています。唇を締めて、ほおをふくらませ、しっかりと長め(1分間くらい)にぶくぶくうがいをすれば、食べるためのお口の機能維持のためのトレーニングにもなります。

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