ヴァイオリニストとタレントの2つの顔をもつ
多才な松尾依里佳さん。
歯の治療の記憶はほとんどないという
健康な歯の持ち主です。
その秘訣は、お母様の熱心な子育て法にありました。
- 松尾さんのオーラルケアのポイント!
歯は一生ものだから!
母の教えが今も心に
「私のかかりつけ歯科医は、義父なんです」という松尾さん。現在、二世帯住宅に暮らし、歯の心配なことがあってもすぐ相談できるので、安心と話す。お義父様の歯磨き指導でフロスやブラッシングも改めて学びなおしました。とはいえ、もともと幼少期からむし歯などに悩まされた記憶はないといいます。
それは、松尾さんのお母様が歯と口の健康に熱心だったから。『ちゃんと噛んで食事をすることが健康につながる』『歯は一生ものだから大切にしなさい』と繰り返し教えてもらった言葉が、今でも松尾さんのデンタルケアのモチベーションにつながっているのです。
「ヴァイオリンで歯を食いしばる癖があるので、母は私の歯並びなども気に掛けてくれましたし、話す時の口元の印象や、唾液をしっかり出すには舌の動きが重要だとか、本当にいろいろ考えて、舌のトレーニングも教えてくれる歯科医院も探し出してくれました」
ヴァイオリンを演奏する際の噛みしめは、松尾さんの長年の課題。演奏していないときも、つい癖で知らず知らず歯を食いしばってしまうのだそう。噛みしめが強いと首や肩にも力が入ります。整骨院で「こんな肩こりの小学生は見たことない」と先生に驚かれたことも。
「テレビなど人前に出る仕事をするようになって、噛みしめる癖のせいで、口角が自然にあがった笑顔や口元をつくるのが難しいと気がついたんです。それからは頬の上や口の中から自分でこまめにマッサージをして、普段から“ゆるめる”よう意識もしました。長年の積み重ねで、いまは表情筋も動かしやすくなって、ようやく自然に笑顔がつくれるようになりましたね」
娘に伝えたい。
しっかり噛んでつくる健康な歯
松尾さんには、3歳の娘さんがいます。「“子どもがご飯を食べてくれない”という悩みをもつ親が多い」と聞いて、妊娠中にお義父様に相談したところ、「母乳や離乳食の段階からできることがある」というアドバイスで、赤ちゃんの頃からずいぶん工夫をしたそうです。
「できるだけ母乳を心がけました。哺乳瓶は吸う力だけですが、母乳は“噛んで吸う”という力を育てられるから。離乳食をはじめるタイミングは、義父のアドバイスから、一般的な月齢にしばられず娘の成長に合わせて、自分で座れるようになってからにしました。誤嚥(ごえん)の心配がなく、しっかり噛める身体に発達するまで待ちました」
ほかにも工夫はあります。おもちゃも、なんでも噛んだりなめたりする時期には、にんじんやブロッコリーの芯を軽く茹でて与えました。「母乳で甘みは知っているので、自然の野菜の甘みや苦みを知ってもらおうと思って。“ほらおいしいでしょ、おいしいでしょ”と声をかけるんです(笑)。おかげで好き嫌いなく、食べる意欲のある子に育ってくれました」
娘さんは好奇心旺盛で、大人の食べているものにも興味を持つようになってきたので、最近は子ども用におかずを作り分けるのはやめ、少し薄めの味付けにして、家族みんな同じものを食べています。
「私自身は年々、歯ごたえのある食事が好きになっています。サッと茹でたり、炒めすぎないようにしたり、素材のもつ甘みを活かす料理を心がけています。だから、わが家の料理は、歯ごたえが特徴ですね。義理の両親といっしょに食卓を囲むことも多いのですが、義父も“歯ごたえはいいことだ”と褒めてくれるんです」とにっこり笑う松尾さん。お母様から松尾さん、そして娘さんへと、しっかり歯の健康が受け継がれているのが感じられました。