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先天的な異常

1)歯の数の異常

(1)歯の数の過剰
 歯の数は乳歯で20本、永久歯では28本で第三大臼歯(親知らず)を入れると最大で32本です。しかし余分に歯が出現する場合があります。その部位は上顎中切歯の間に生える場合が多いのが特徴です。上顎中切歯の外側、上下の大臼歯の頬側や後方に出現する場合もあります。

1.臼旁歯

上顎第二、第三大臼歯の近心頬側部に出現する過剰歯を臼旁歯といいます。

2.臼後歯

上顎第三大臼歯の遠心部に出現する過剰歯で、第四大臼歯とも呼ばれます。

(2)歯の数の不足
 第三大臼歯(親知らず)が欠如することを「歯数が不足」とは言いません。珍しいことではないからです。歯が欠如する場合、側切歯、第二小臼歯、下顎中切歯に多くみられます。この歯の欠如という現象は、歯の数の過剰と比較すると、とても多くみられます。変則のみに歯の欠如がみられる場合、両側にみられる場合、数歯におよぶ場合など多くの場合があります。

2)歯の形の異常

(1)結節の出現

胎生期に何らかの発生異常の結果、歯の様々な部位に大きな結節をつくる場合があります。

1.カラベリー結節

上顎第一大臼歯にみられる結節をいいます。部位は、近心舌側咬頭の舌面にみられます。第5咬頭とも呼ばれ、上顎第二乳臼歯にもみられる場合があります。他の大臼歯では稀です。

2.中心結節(中央結節)

舌面窩、および咬合面に稀に生じる結節です。下顎第二小臼歯に最も高率で出現します。切歯の舌面窩にみられる場合、切歯結節と呼ばれます。

3.臼後結節

第三大臼歯に出現する過剰結節を臼後結節といいます。

4.臼旁結節

上下顎大臼歯の頬面に稀にみられる過剰結節で、臼旁歯が癒合したものと考えられています。

5.エナメル滴

大臼歯の歯根部、歯頸部などに出現するエナメル質塊をエナメル滴といいます。下顎よりも上顎に多くみられます。エナメル質表面が滑沢で光ることからエナメル真珠とも呼ばれます。

(2)矮小歯

 上顎側切歯によくみられる矮小に変形した歯を矮小歯と呼びます。その形が円錐形であれば円錐歯、円筒形であれば円筒歯と呼ばれます。

(3)彎曲歯

 歯根は一般的に遠心方向に屈曲しますが、歯頸部から歯根中央部くらいで大きく屈曲する場合があり、この折れ曲がったような形態を呈する歯根を持つ歯を彎曲歯と呼びます。

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