赤ちゃんのための乳児健診に学校での健診、それから子どもだけじゃなくて、自治体や企業とかの健診もあるってよ。
“もしもの時の口腔ケア”を予習しよう!
お口の健康はいつの時代も幸せのカギ
偶然にも畑中歯科で、また偶然にも街でよ坊さんと出会って
ニッシというナゾの組織について知ったアキラ先輩とロペ。
ニッシって一体ナニモノ!?
“歯”にまつわる
面白雑学
むし歯があっても
宇宙飛行士になれるの?
むし歯があっても治療してあれば問題はなく、歯に詰め物があっても大丈夫です。
宇宙飛行士は、打上げの前に、外れそうになっている詰め物はないか、飛行中に悪化しそうな歯はないか、歯科医師に検診を受けます。
宇宙空間で着る宇宙服の中は約0.3気圧に減圧されているそうです。
宇宙飛行士はこの減圧環境で作業をして、宇宙船の中では宇宙服を脱ぎ1気圧の中に戻る、ということを繰り返すのですが、もしむし歯や不十分な治療の歯があると、ひどい歯痛が起こる可能性がとても高くなります 。
もしも、宇宙で歯が痛くなったら、まず痛み止めの薬を飲み、それで痛みを抑えることができない場合には、フライトサージャン(医師)の指導の下、歯を抜く応急処置の訓練を地上で受けた他の宇宙飛行士が歯を抜く可能性があります。無重力の状態で歯を削るような治療をしたら、水分や削った粉が飛び散って大変なことになりますし、歯を削る装置は現状では宇宙にありません。
むし歯予防をすることは誰にとっても大切なことですが、 将来、宇宙飛行士を目指す方は、特にしっかりケアをして、できるだけむし歯をつくらないように頑張りましょう 。
妊婦は赤ちゃんにカルシウムを取られるからむし歯にかかりやすいってホント?
これ、実は根拠のない都市伝説。一度作られたカルシウムが、母親の歯から溶け出ていくことはありません。ただ、つわりの影響で歯磨きがおろそかになったり、嗜好が変化することでむし歯が急に悪化することはあるよう。そのことがこの俗説を生むきっかけになったのかもしれません。妊娠中は赤ちゃんの骨はもちろん、歯の芽とも言うべきものが作られる時期なので、妊婦さんはバランスのとれた食事を心がけ、良質なタンパク質やカルシウムを十分とる必要がありますね。
人類はいつから
歯周病に悩まされている?
なんと、旧石器時代の早期ネアンデルタール人(エーリングドルフ人)の顎の骨にはすでに、歯周病の跡があるのだとか。つまり人類は少なくとも1万年以上も前から歯周病と戦っているんですね。
最近では、猿人(オーストラロピテクス・アフリカーヌス人)の骨にも歯周病が見つかりました。猿と猿人の違いは、直立歩行と火の使用ともいわれますが、まさしく火を使うようになって以来、人類は歯周病に悩まされ続けているようです。
古代エジプト時代になると、歯周病はかなり一般的な病気となった模様。例えば古代エジプトのメレンプター王(紀元前十三世紀)のミイラのX線写真をみると、歯を支える骨(歯槽骨)が溶けてなくなって歯が抜けてしまった状態や、歯がグラグラになっている状態が認められます。この王様は歯周病で歯を失ったと考えられ、きっと歯周病に悩まされていたことでしょう。
いろいろ調べてみると、身分の高い人ほど病状がひどいことから、食べ物に恵まれ美食をしていた人ほど歯周病にかかっていたと考えられます。つまり歯周病は食習慣に影響されていたんですね。
“歯ごたえ”ってなに?
食事を楽しんでいる時、「歯ごたえがあって美味しい」などと言いますよね。でもこの“歯ごたえ”って一体何なのでしょうか。
歯ざわりとか歯ごたえという感覚は、歯の感覚と、咀嚼筋(かむための筋肉)の感覚から成り立っていると考えられています。
歯の感覚とは、歯の表面のエナメル質で感じるのではなく、歯の根の周りをおおっている歯根膜の、圧力を感じるセンサーで感じるもの。いっぽう咀嚼筋の感覚とは、顎を動かす筋肉の中にあるセンサー(筋紡錘)が感じるものです。
筋肉の感覚はたいへん敏感。例えば階段を上っていて、高さの不ぞろいなところがあれば、目でみてもわかりにくいわずかな段差でも、すぐに歩く感じでわかりますね。それは足の筋肉の感覚が働いたからなのです。食べたものが歯に当たったことは、歯根膜のセンサーが知覚し、そのときの咀嚼筋にかかる力を、筋肉のセンサーで知覚します。それらの情報が大脳のコンピューターで総合的に判断されて、「歯ごたえが良い」とか「悪い」と感じるようです。さまざまな感覚が複雑に絡み合って感じる食の楽しみ。それもお口の健康があってこそですから、歯磨きや定期健診の受診など、日頃から口腔ケアを大事にしたいものでね。