特集02

「もしものとき、誰もが使いやすい商品を目指して」
〜商品開発の現場から〜

特集01 口を守ることは、命を守ること
飯利 邦洋先生

災害時、水や電気が止まり、普段の生活が一変する。
そんな“もしも”のときにも、清潔なお口を保つことができるように、サンスターでは、日常だけでなく非常時にも安心して使えるオーラルケア製品の開発に力を入れています。

「使いながら備える」
ローリングストックという考え方

最近注目されているのが、日常生活の中で防災用品を“回しながら備える”ローリングストック。サンスターでは、この考え方をオーラルケアにも取り入れています。
ひとことに災害と言っても状況はさまざまですが、水が限られる災害時には、すすぎがいらないデンタルリンス(液体ハミガキ)やマウスウォッシュ(洗口液)が役立ちます。
特別な防災用品を買うのではなく、普段使っているものを少し多めにストックし、古いものから使って新しいものを補充することで、常に家庭内に一定量備蓄しておく。普段から使う習慣をつけておけば、災害時だけでなく、断水などで水が使えない場合にも役立ちます。

生活スタイルに合わせた
“選べる”ラインナップを

サンスターのデンタルリンス(液体ハミガキ)やマウスウォッシュ(洗口液)は、実に多くの種類があります。
使う人、使う場所が違えば、求められる形も変わります。
持ち運びに便利な小容量から、家族で使える大容量まで、ボトルの形もキャップタイプ、ポンプタイプ、1回分のパウチなどさまざま。香味もお好みに合わせて選べるようにしています。
家族構成や使用頻度、お好みに合わせてお使いいただけるラインナップを心がけています。

サンスターのデンタルリンス(液体ハミガキ)、マウスウォッシュ(洗口液)
持ち運びが可能な小容量サイズから
1,000mLを超える大容量サイズまで

防災備蓄用の「長期保存用 ガム・デンタルリンス」に込められた想い

阪神淡路大震災や東日本大震災を経て、避難所等でのオーラルケアの重要性が再確認されました。
備蓄用のデンタルリンスは、「5年以上保存できるものがほしい」という現場の声から生まれました。商品には「もしものときもお口から皆さまの健康を守りたい」という想いが込められています。
通常の商品は3年が品質保持期間ですが、備蓄用は5年以上の保存を実現。中身は、普段店頭で販売しているものと同じなので、いつもの使い心地のまま。もしものときも安心してお使いいただけます。
さらに、保存期間がひと目で分かるよう、個包装と外装の両方に期限を明記。容量の250mLは、発災から約1週間、衛生的なオーラルケアができるように計算されています。

備蓄用 ガム・デンタルリンス
携帯用 ガム・デンタルリンス
備蓄用に携帯に便利なサイズも

高齢者にも、子どもにもやさしく

災害時は、慣れない環境の中でのケアが必要になります。
特に高齢者や小さなお子さんは、刺激の強い成分や慣れない味が負担になることも。
アルコールの刺激が気になる方、むせやすい方、乾燥しやすい方など、さまざまな人に合った商品を選べるようにしています。
また、商品の特徴をわかりやすく伝えるために、専門用語を避け、パッケージや色、コピーから直感的に選べるデザインを心がけています。

低刺激のノンアルコールタイプ
低刺激のノンアルコールタイプ

最新技術と環境配慮を融合した
「山梨工場」

2021年に稼働した山梨工場は、サンスターにとって約40年ぶりとなる新工場。
液体製品などの製造において、ボトルを成形してすぐに薬剤を充填できる一体型ラインや、IT・DX化による工程管理など、最新の自動化技術を取り入れ、生産効率と品質を高めています。
また、山梨県の豊富な日照時間を活かし、屋根一面に太陽光パネルを設置するなど、環境負荷低減にも貢献しています。

山梨工場①
工場の随所に「山梨の風や山や液体を」を
イメージしたデザインを取り入れている。
山梨工場②

安心を支える“見えない努力”

山梨工場では、原材料の入庫から出荷までを一元管理し、液体の調合やボトル充填はクリーンルームで行われます。
お客様の口に入るものだから、どんな環境でも安全・安心を徹底。
目には見えない部分にこそ、サンスターの品質へのこだわりが宿っています。

品質検査
専門の担当者がいくつかの段階で
品質検査を行っている

災害時にも、いつものケアを

防災用品というと特別なものを思い浮かべがちですが、実は、日常で使うアイテムを少し工夫するだけで備えになります。
「もしも」に強い商品は、日常にもやさしい。日常も、もしものときも、変わらず寄り添える存在でありたい。これからも誰にでもやさしいオーラルケアを追求していきます。