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がん治療と口のケア −がん治療を乗り越えるために−

1.がん治療の進歩と口の問題

がんが日本人の死因・第1位の病気であることは、良くご存じだと思います。男性は2人に1人、女性は3人に1人が生涯のうち、がんになるといわれています。もう、がんは私たちと全く縁のない病気とは言えないでしょう。そのがんも一昔前までは、不治の病といったイメージがありましたが、がん患者の6割が治癒して社会復帰をしているといわれています。

抗がん剤治療や放射線治療の進歩は、目を見張るものがあります。正常な細胞にはダメージを少なく、がん細胞だけを効果的に死滅させる抗がん剤の開発、体の深い部分のがん細胞のかたまりだけに集中して放射線をかける放射線治療、さらに抗がん剤と放射線治療を同時に行い、がん細胞に徹底的ダメージを与え機能を残しなおす治療などがその代表的な例でしょう。

このように治療によるダメージをなるべく少なく、それで最大の治療効果を得る方法の開発、研究がなされているのですが、残念ながら現在までの取り組みでは、正常な細胞へのダメージを完全に避けることは不可能といわれています。

抗がん剤や、放射線治療の影響で起こる体の障害を副作用と呼びます。例えば、抗がん剤の副作用には、頭の毛が抜ける、ムカムカと吐き気がする、体がだるくなり倦怠感が強い、などの症状がよく知られています。実は口の粘膜が炎症を起こす、口腔粘膜炎(口内炎)も、抗がん剤や放射線治療の重大な副作用のひとつです。

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