お口と全身の健康を学べるWebマガジン

年2回(6月、11月)公開予定 発行:日本歯科医師会
 協力:サンスター

液体ハミガキと洗口液の違い、わかりますか?

歯周病対策に欠かすことができない毎日のケア。歯や口をケアするアイテムには、ハブラシや歯みがき剤以外にも、フロス、歯間ブラシなどさまざまなものがあります。また、昔は歯みがき剤といえば、「歯みがき粉」という呼称が一般的でしたが、現在では一口に歯みがき剤といっても、粉や液状、固形などさまざまな形状のものがあります。今回は、液体の歯みがき剤と洗口液について紹介します。液体ハミガキと洗口液のそれぞれの特徴を知って、毎日のケアに上手に取り入れましょう。

ハブラシと一緒に使う
液体ハミガキ

液体ハミガキは、その名の通り、液体タイプの歯みがき剤です。口の中を爽快にしたり口臭を防いだり、炎症を防いで歯周病を予防したりなどさまざまな効能効果があります。

歯みがき剤なので、基本的にはハブラシを使ったブラッシングと一緒に使用します。使い方は、液体を口に含んで、ぶくぶくうがいで口の中全体に行き渡らせた後に吐き出し、その後、ハブラシでブラッシングをします。液体ハミガキに加えて歯間ブラシを使用する場合は、ブラッシングの前後どちらかで使いましょう。

液体ハミガキのメリットは、ペースト状の歯みがき剤に比べて、口の隅々にまで成分が行き渡ること。そのため歯ぐきのケアなどにもとても有効なアイテムです。また、研磨剤が入っていないため、よりやさしく歯や歯ぐきをケアすることもできます。このほかにも歯を磨いた後に水で口をすすぐ必要がないため、災害時などに役立つのが特徴です。

手軽に口を清潔に保てる洗口液

液体ハミガキが歯みがき剤の代わりとしてブラッシングと一緒に使うのに対して、洗口液は口を爽快にしたり口臭を防いだりなど、歯みがきの補助的なツールとして手軽に使えるアイテムです。使い方は、口に含んで吐き出すだけで、使用シーンを選びません。歯みがきの仕上げとして使うことが望ましいですが、どうしてもブラッシングをする時間がないときは、洗口液を使うだけでも多少は汚れを落とすことができます。時間がないときや口臭が気になるときに使いましょう。

使い分けのイメージとして、液体ハミガキは歯みがき剤と同様にブラッシングと併用するときのアイテムで、洗口液は手軽に口臭を予防したり、口の中をサッパリさせたりしたいときのアイテムといえます。なお、どちらのアイテムも使用後に水で口をすすぐ必要はありません。水ですすいでしまうと有効成分が流れてしまうため、なるべくすすがない方がいいでしょう。

アルコール配合かどうかで
使用感を選ぶ

液体ハミガキと洗口液、どちらを選べばいいのか迷ったら、自分の目的に合わせて選びましょう。歯ぐきの腫れや歯周病菌の殺菌、歯周病予防などをしっかりしたい人は、液体ハミガキがおすすめです。

外出時、手軽に口のケアをしたい人には洗口液がおすすめです。洗口液には瞬間的に殺菌、口臭ケアをして、長時間その効果が続く製品があるほか、起床時の口の中の粘つきが気になる人に向けて、夜の使用をおすすめされている製品なども発売されています。さまざまなタイプがあるので、自分にあったものを見つけましょう。

また、使用感の違いでは、アルコールを配合しているタイプと配合していないタイプがあります。刺激が苦手な人はノンアルコールタイプ、爽快感や清涼感がほしい人はアルコールタイプを選ぶといいでしょう。このほか、アルコールは口の中が乾燥する原因になることがあるため、口が渇きやすい人はノンアルコールタイプを選びましょう。

歯間ブラシとの併用で
歯間のプラークを85%除去!

歯周病を予防するには、プラーク(歯垢)を除去して歯周病菌を増やさないことが何よりも大切です。歯みがきをしてプラークを除去した後に、洗口液ですすぐことで、より口の中が清潔に保たれます。加えて、ハブラシだけではなく歯間ブラシを併用することで、さらに歯垢除去の効果が高くなります。ハブラシだけでは歯間部の歯垢は61%しか除去できず、ハブラシと歯間ブラシを併用することで85%の歯垢を除去することができるという研究もあります。歯周病を防いで口の中を清潔に保つために、自分にあったアイテムを見つけておくと安心です。

洗口液などは、これだけでプラークが除去できるわけではなく、あくまで補助的なツールです。さまざまな口の状態に適した効果的なセルフケアを行うために、まずはかかりつけの歯科医院を受診して、自分にとって必要なセルフケアについてアドバイスを受けましょう。

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